日本生命の個人賠償保険『まるごとマモル』を申込したのでレビュー記事です。
- 1. 『まるごとマモル』とは
- 2. 加入義務化が進む自転車の損害賠償責任保険
- 3. 個人賠償保険はどこで入るべきか
- 4. 自転車保険としても使えるまるごとマモルの魅力
- 5. まるごとマモルのデメリット
- 6. まとめ
*本記事は2022年5月13日時点までに、筆者が信頼性に足ると判断した情報に基づいて執筆されています。最新の情報については各会社・官公庁のHP等をご確認ください。
1. 『まるごとマモル』とは
日本生命相互保険会社とあいおいニッセイ同和損保保険株式会社が共同開発し、2018年11月1日から発売した個人賠償プランの損害保険です*1。
日本生命専用商品のため、他社代理店などでは申込はできません。上記HPから資料請求し、日本生命の職員と対面でのみ申込が可能です。
2. 加入義務化が進む自転車の損害賠償責任保険
↑画像は<道路:自転車損害賠償責任保険等への加入促進について - 国土交通省>より
自転車事故では数千万の高額な賠償金を請求されるケースは後を絶たず*2、各地方自治体においても賠償責任保険の加入義務もしくは努力義務とする動きが広がっています*3。
またコロナ禍における自転車利用ニーズの高まりを受け、政府では2021年5月に第2次自転車活用推進計画を閣議決定し、損害賠償責任保険等への加入促進および保険加入率の数値目標を設定するなど、国としても力を入れていることが読み取れます*4。
従って、自転車利用がある方で、損害賠償責任保険に加入されていない方はこの機会に加入を検討されるのが望ましいといえます。
3. 個人賠償保険はどこで入るべきか
正直入っていればどこでもいいと思います。
個人賠償責任保険は自動車保険や火災保険などに特約でついているケース、クレジットカードの付帯特約やTSマーク付帯保険など、様々な形式で加入できるため、知らぬ間に加入している可能性もあります。
気になる方は下記の自転車活用推進官民連携協議会の加入状況の確認フローや主な自転車損害賠償責任保険等の例示を参照するとよいでしょう。
4. 自転車保険としても使えるまるごとマモルの魅力
まるごとマモルの魅力的なポイントとしては下記の通りです。
- 個人賠償保険の金額が国内なら無制限
- 本人および配偶者の別居の父母まで補償
- 基本プランなら月額約166円(年間保険料(一時払)1,990円(基本プラン)の場合)
4-1. 個人賠償保険の金額が国内なら無制限
他社であれば国内での個人賠償保険は1~5億など数億円の範囲で収まることが多いですが、無制限なのは強い。ただし海外の場合は、支払限度額3億円、示談交渉は対象外のため要注意。
4-2. 本人および配偶者の別居の父母まで補償
加入者本人以外にも、家族*5や別居の父母までと補償範囲が広いのも強い。
たとえば世帯主の方が加入すれば配偶者や未婚の子供(結婚し独立してないお子さんのこと)の個人賠償保険はすべてカバーできることになります。その意味では入るならお子さん名義よりも親名義で入った方が補償範囲が広くなりそうですね。
ただし上記の補償範囲は個人賠償責任危機保険金のみであり、障害死亡保険金は本人のみが補償対象者なので注意が必要です。
4-3. 基本プランなら月額約166円(年間保険料(一時払)1,990円(基本プラン)の場合)
自分は今までクレジットカード付帯の個人賠償保険入っていたのですが、月換算166円と考えればかなり安い方だと思います。
ただし一時払い(1年間分の保険料を一度にまとめて払うこと)しかできないので、毎月保険料を払うことはできません。
5. まるごとマモルのデメリット
個人的に気になるポイントが下記の通りです。
- 自動更新は不可
- 申込及び契約継続は対面のみ、ネット手続きは不可
- 対面なので営業受けることも
5-1. 自動更新は不可
保険期間は1年ですが、自動更新はできません。都度更新の手続きが必要ですが、うっかり忘れてしまうと、補償されない期間が発生する恐れがあるので要注意です。
営業担当者の方によると、保障期間終了の3か月前からなら更新手続きができるようなので、余裕をもって手続き進めたいですね。
5-2. 申込及び契約継続は対面のみ、ネット手続きは不可
残念ながらネット申し込みはできません。
営業担当者の方によると、支払い方法が口座振替かつ、口座の変更がなければ郵送手続きで更新を行うケースもあるようですが、原則は対面手続きになるようです。
5-3. 対面なので営業受けることも
営業担当の方曰く、こちらは赤字商品とのこと。
ですので営業の方はこの商品の申し込みをしてほしいというよりも、こちらをきっかけに別の商品を提案したいというのが本音なのでしょう。
従って、保険の勧誘が苦手という方は、慎重に考えられた方がいいかもしれません。
6. まとめ
個人的には費用対効果の高い魅力的な商品と考えますのでしばらくお世話になる予定です。
以前は携行品プランでスマホ保険の代わりにする使い方もあったようですが、今はスマホは補償対象外なのでできないみたいです。
自転車に乗るけど個人賠償保険未加入者の方は、この機会に個人賠償保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。
*1:新商品ニッセイ個人賠償プランまるごとマモルの発売について
*2:
神戸地方裁判所、平成25(2013)年7月4日判決では9,521万円の判決認容額が請求されるなど、自転車事故による高額賠償金の請求事例が相次いでいる。
<自転車事故と保険|日本損害保険協会>より出典
*3:<道路:自転車損害賠償責任保険等への加入促進について - 国土交通省>より出典
*4:
出典元:
<道路:「第2次自転車活用推進計画」を閣議決定しました! - 国土交通省>
<https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/pdf/2plan.pdf>
*5:①本人の配偶者、②本人またはその配偶者の同居の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)、③本人またはその配偶者の別居の未婚(これまでに婚姻歴がない)の子
出典元:
<https://www.nissay.co.jp/kojin/shohin/sompo/pdf/kojin_mamechishiki.pdf>2021年7月1日以降保険始期用